適切な管理で源泉税納付ミスを防ぐ
こんにちは、BPOコンサルティング部の和田でございます。
当ページをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は源泉所得税に係る業務に関してお話しさせていただきたいと思います。
■源泉税の管理方法
源泉税をどのように管理して、納付書に記載し税務署に納付をしているかは会社の規模や業務フローによって異なりますが、大きく分けて以下の3つがあります。
➀給与・賞与の支給控除一覧表、源泉徴収の対象となる税理士、弁護士の請求書等の証憑で管理
➁会計ソフトの預り金元帳、補助元帳(給与源泉、報酬源泉,配当源泉等)の残高で管理
③EXCEL等で源泉税管理表を作成し、各月の源泉税額を管理
■源泉税の納付漏れ等を防ぐ適切な管理
前述の3項目の中で、納付漏れ等のミスを防ぐ適切な管理方法はどれか?
結論から先に申し上げると、3項目全て大事であり、必要な管理業務であると考えます。
小規模の会社の場合、源泉税は従業員の給与と源泉対象となる支払先が1ヶ所しかないケースが多いので、3項目全てを行う必要性は作業効率を考慮すると不要かもしれませんが、源泉対象となる支払先が2ヶ所以上の場合は3項目全て行うことを推奨致します。
☆3項目全て大事な理由☆
・➀の証憑の金額を➁-③へ反映させた際、転記ミスがある可能性を考慮し、納付書を書くタイ
ミングで証憑を再チェックをすることによりミスを防ぐことが可能
・➁の会計上の残高と納付書の金額や③の源泉税管理表との金額と一致しているか、差異があれば
正しい金額はどちらなのかという二重チェックの役割を担うことができる
・③がある場合、法定調書の作成が非常に効率的になる
以上のように、1項目に絞った管理をするより、複数の項目で管理をした方が納付ミス等のリスクが大幅に削減できることになるのです。
■法定調書作成へ向けた源泉税の管理
会社は毎年1月末までに税務署へ法定調書の提出が義務付けられています。
年次業務である法定調書の作成に対して、金額の集計等に時間がかかるため面倒だと思う方が多くいらっしゃいますが、前述に記した通り、EXCEL等で源泉税管理表をしっかり作成していれば効率に対応することが可能です。
☆源泉税管理表の記載項目☆
➀支払月
➁給与・賞与額
③➁に係る源泉税額
④税理士・弁護士等の取引先の名前(取引先毎に分けて記載)
⑤④の報酬額
⑥⑤に係る源泉税額
※配当金、社債の利子等の源泉があれば追加で記載
以上の項目をしっかり毎月更新しておけば、1年に支払った給与額や源泉税額の合計が容易に把握でき、その数字をそのまま法定調書に記載するだけで良いのです。また報酬に関しては【報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書】も作成しますので、取引先毎にEXCELの別シートにおいて支払調書のフォーマットを挿入し、④,⑤,⑥の数字を反映するように計算式を組んでおけば、支払調書作成も非常に簡潔になります。
■最後に
BPOコンサルティング部はお客様の経理業務のフルアウトソースさせていただいておりますので当然支払業務の一環として源泉所得税の支払や管理業務も請け負っております。万一納付漏れがあった際、延滞税や不納付加算税が課せられる恐れがありお客様に多大なご迷惑をおかけしてしまうため、上記の管理を徹底し厳正に対応させていただいております。